屈折する星屑エセー

本職は医療従事者ですが雑記帳として綴ります。

虫歯になりたくないなら歯を磨くな!

「ごはんの後は歯磨きしない。寝る前一日一回」

 

上記モットーを掲げ人生30年以上生きてきた。正確には自分自身歯磨きしないなーと認識したのは中学を過ぎたくらいからだ。

自身の歯医者遍歴は簡潔である。二十歳を過ぎたころ虫歯の治療後にまた別の親知らずを抜いたのが最後。それから歯の治療は一度もしていない。口の中は10年以上ほったらかしている。こんないい加減な自己流メンテナンスだが虫歯にならない理論があるのだろうと勝手に思っていた。

個人的に重きを置いていたのは日本が誇る大女優・森光子の金言である。彼女がNHK「ためしてガッテン」の歯の特集にゲスト出演した際こう述べた。「私は一日で一度、夜しか歯を磨きません」このひと言が監修の歯科の先生を困らせていたのだが、私にとっては精神的支柱となって今般まで勇気と自信を与え続けてくれたのである。

食後は磨かない!昼は歯磨きしない!

今日はその理論を裏付ける有力な記事をたまたま見つけたので紹介したい。東京で歯科医院を開業している海老沢聡先生によるもの。

「食後は歯の表面が酸で溶けています。そこで歯磨きをしてしまうと、歯に傷をつけてしまうのです。そのうえ、せっかく唾液が十分出ている時間帯ですから、食後30分から1時間は歯磨きをしないことをお勧めしています。健康のためにと黒酢を飲んでいる方や、果物を多くとったときも同じことがいえます」
 口腔ケア先進国のフィンランドやノルウェーでは、食後は歯磨きせずにガムを噛むことが推奨されているほど。

(中略)

「歯磨きは、ブラッシングが上手にできないような身体上の理由がある方や喫煙者などハイリスクの方以外は、朝と夜の2回で十分です」

(中略)
 「胃酸が出た後は口の中にイガイガした気持ち悪さが残り歯磨きをしたくなるものですが、やはり歯は傷つきやすくなっていますので、ゆすぐだけにとどめてください」

『Yahoo!ニュース』「昼食後「すぐの歯磨き」は完全に逆効果」1/15(火) 9:15昼食後「すぐの歯磨き」は完全に逆効果(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース

食後1時間は歯磨きしない。朝夜2回だけで良い。

私が光子と共に長年実践してきた口内環境維持メソッドは、なんと口腔ケア先進国フィンランド・ノルウェーで認められていたのだ。光子はお言葉を授けてくれた数年後、天に召されたが、私は遺言として後生大事にしていきたい。

余計に私は自信をもって昼は歯を磨かないと誓うことができる。もっとも1日1回と2回では雲泥の差はあるかもしれないが、私は甘いものが苦手で間食はしないという強みがある。スイーツを食べないから歯磨きも一度でいいだろうという強気な意見だ。

虫歯を呼ぶ甘いものの食べ方

しかしこの通説は本当だろうか。糖分の摂取の仕方で歯の健康に大きく影響を与えるという記事を参考にしたい。小児用だが、面白い記事なので紹介。

同じ砂糖の量でも、一度に摂取するより「だらだら食べ」をするほうがむし歯になる確率が上がります。アメやガム、グミ、チューブ入りアイスキャンディなどは、だらだら食べになりやすいので注意が必要です。また、胃が小さくて1回の食事量が少ない幼児期は、食事以外の時間でおやつを食べて1日の栄養素を補う必要がありますが、「10時と15時」など時間をしっかり決め、1皿に盛った量だけですますようにしてください。

 

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『子どもがむし歯(虫歯)になる意外な原因』「育児と乳児の情報サイト」子どもがむし歯(虫歯)になる意外な原因|ママ、あのね。

この記事で坂部先生はだらだら食べが最悪と伝えている。大人に置き換えてみると日中は仕事をしているからアメちゃんやガムを転がしながらという訳にはいかない。基本的に勤め人や学生はメリハリのある糖分摂取ができていると思う。

問題は帰宅してからの生活にかかっているということか。OLだと夕食後の甘いもの連鎖であり、サラリーマンだと晩酌がこれにあたる。ビールや日本酒のブドウ糖をバカにはできない。

以上、若干の理論武装してみたが私の一日一回寝る前歯磨きは事実、奏功している。数年前に一度歯科検診を受けたことがあるが、歯石もないと先生に褒められた。これには上述した理由以外にも要因があると考えている。

ズバリ磨き方だと思う。

ここからは私の憶測で記述するため何のエビデンスもありません。ただ、だれかの参考になれば幸せです。

この二つのストラテジーでミュータンス菌と毎晩戦っている。

  1. ブラッシングの時間
  2. 歯の形状は多面体かつ歯列を考慮

1.私のブラッシング時間は長い。延々と磨いている。テレビを付けてたり、片方の手でスマホをいじってたりと、時間は約15分から20分はかかる。

そのおかげで当直勤務中は大変な思いをした。救急車は歯磨きを待ってくれない。一度の歯磨きの間に3人も4人も運ばれてくるため、ブラッシングは一時中断して撮影を行なっていた。勝手に撮影室に入ってくる場合もあるので口をゆすぐ暇もない。文字通り口角泡飛ばして検査をしていた。あまりに歯磨きが長いため、歯を磨いてないで仕事をしろと言われたことも。もちろん冗談でだが。

 

2.私は歯を多面体ととらえている。

動画が無いのであっさり説明するが、ブラシの先端を歯に垂直に当てる。それはもう集中して歯の前、裏、奥歯では上面や後ろと丹念に小刻みに毛先を当てていく。頭で考えながら面を制圧する。

早い話、寝る前に時間をかけ丁寧に。これが私の鉄則だ。

過去の虫歯だらけの自分

中学生くらいからなんとなく歯磨きで過ごしてきた。しかし、このズボラ的歯科衛生管理が大学生時分に破たんし、奥歯の一本を抜くか半分サイボーグ化するか二者択一を迫られた。

事の経緯はこうだ。上の奥歯がしみ始めてから虫歯を自覚。その後は舌で触るたびに歯に開いた穴が少しずつ大きくなっている気がした。しかしながら、歯医者には断固として行かなかった。借りている部屋の目の前に歯科医院があるにもかかわらず。なぜか。

歯医者さんが怖い。

ただそれだけの理由だ。当時成人していたために、いい大人が虫歯を放置して悪化させているこの状態で行けば必ず怒られる。治療が怖いというよりも先生に怒られるであろう恐怖心が「きっと虫歯ではない」とエナメル質に開いた大きな穴をセメントの代わりに楽観的思考が埋めていたのだ。

しかし、自分の甘さは歯を溶かす以上に自身へと返ってきた。上の虫歯の穴に爪楊枝が刺さり口から牙が生えたようになってしまった。穴はどんどん深くなり爪楊枝だけではなくなんでもこの穴に詰め込めるようになった(ような気がした)。このままボーリングが続けば頭蓋骨にまで到達するのではないだろうか。この縦穴のために私は決心した。

歯医者、行こう。

その後はいうまでもなく、なぜ早く来なかったのかと随分と怒られた。だが先生はこの阿蘇山のカルデラのごとく陥没した歯を保存的に治療してみると頑張ってくれた。おかげでこの一本は丸々義歯ではなく、半分は自分のもの、もう半分は金属という半サイボーグ化となり現在の私の健康を支えている。

結語

途中どうでもいい話を挟んだが、虫歯にならないために

”食後は歯を磨かない、朝夜しか磨かない!”

このズボラ的作戦を徹底して8020目指したいものだ。