屈折する星屑エセー

世はさだめなきこそ いみじけれ

香港デモで考える自由と民主主義。

香港が大変なことになっている。

筆者は心情的にはデモ側に立っている。しかし自分にできることは少ない。微力ながら記事を書き拡散させることだと思っている。

nomolk.hatenablog.com

主催者発表100万人を超すデモが起きている。

私はテレビを基本的に見ないので新聞とネットから情報を得ている。実際の状況を知りたくて Twitter で検索すると衝撃的な動画がたくさんアップされていた。市民を集団で暴行する香港警察の動画がいくつも投稿されている。

これは本当に法治国家の姿なのだろうか驚くばかりである。

(フェイク画像or動画の真偽は不明であるが)

 

香港は一国二制度という特異な政治体制をとっており香港は中国本土とは違う高度な自治が認められているはずである。

もっともくだんの法案も中国共産党の指図があってこその立法という指摘が往々にして報道されているが、当の香港の警察も共産党の支配下にあるのではないか、とそう思えるような暴虐ぶりである。

しかし現在進行形でヨーロッパから太平洋諸国まで一帯一路という名の覇権を建築途上の中国が中国と同じ大陸の沿岸部にある香港を共産党の影響かに入れないとする方がおかしな話ではある。

ただ1997年のイギリスからの返還50年間は自治政府が認められたという事実に対しての中国共産党の圧力そして香港治安当局のやり方は明らかに自由と民主主義を普遍的価値とする西側諸国国際社会への敵対行為である。

 

香港は議会制であって市民を代表する議員によって法律が可決される。この過程では民主主義といえるが治安当局のデモ鎮圧の光景を見るとそれも疑わしく思えてしまう。中国の息のかかった議会運営であることは否めない。

 

過去数万年前から人間は闘争を繰り返し、2度の世界対戦そして冷戦の終結を通して人類が繁栄するための最適解が自由と民主主義を基調とした国家間による協調という価値を手に入れたのではなかったか。

基本的人権という人間が人間らしく生きていくための自由を手に入れるまで、おびただしい血が流されたにも関わらずまた香港で新たな犠牲が出ようとしている。

今回のデモは民主化を訴えた学生を共産党が虐殺した天安門事件を彷彿とさせる

このデモに対し日本政府は

菅官房長官は体制維持を

「日本政府として関心を持って注視している。香港は一国二制度の下で自由で開かれた体制を維持し民主的に力強く発展することを期待したい」

とのコメントを記者会見で述べた。

それだけである。

注視と期待だけで普遍的価値が守られると思っているのであろうか。

さらには中国海警局の公船が連続62日間尖閣諸島周辺接続海域を航行している(2019/6/11時点)

加えて今月11日には中国空母遼寧が沖縄宮古島間を通過し東シナ海から太平洋を航行した。さらに10日中国船の領海への侵入も報道されている。

このように中国の動きが活発になっているにもかかわらず安倍首相や河野外務大臣は日中は正常な軌道に戻ったとことあるごとに述べている。

これらのどこが正常なのか。

 

甚だ疑問しかない。

どこまで中国に甘い顔をするのだ。日本政府は中国共産党の行うウイグルやチベットの弾圧や今回の香港デモに関して歯切れが非常に悪い。

同じ人権を問題を抱える北朝鮮とは態度がまるで異なっている。

中国経済がそれほどまでに大事なのか。近日予定されている日中首脳会談のための体裁か。

大切にすべきはカネではなく普遍的価値ではないのか。

中国脅威論をトランプ大統領に解いたのは安倍首相だと聞く。それなのになぜ今もっとアメリカと歩調を合わせないのか。これまで価値観外交をすすめてきた安倍首相のスタンスがブレているように感じる。

今回のデモに関して日本は、政府だけではなく野党を含め国会で宣言を決議し国際圧力を高める事案である。

 

天安門事件後の日本はいち早く中国を国際社会の一員として WTO に招き、さらには天皇陛下を政治利用し訪中させ中国の民主化を期待したが見誤った。

また楽観論で彩られた期待で終わらせてはいけない。香港においても天安門と同じ過ちを繰り返させてはならない。日本政府は治安当局の過度な暴力行為を批判するべきである。

中国は見ている。

次の標的は当然台湾である。

今動かなければ開かれたアジア太平洋の要衝であり日本と価値を共有している台湾が危ない。

これ以上自由や民主主義を希求する人間が願いをつぶしてはいけない。