屈折する星屑エセー

本職は医療従事者ですが雑記帳として綴ります。

1日11時間以上働くと死に近づく!心筋梗塞1.6倍のニュースを見て医療従事者が思うこと。

今日も手術室に入りっぱなしだった星の屑です。

残業すれば死ぬ

勤労が美徳の日本人にとって価値観を覆される調査結果が出ましたね。だれもが過労は体に良くないと当たり前のように思っていただけに、科学的なエビデンスがなかったことにも驚きでした。

そこで今日の産経新聞トップニュース。

1日11時間以上働く中年男性は、7~9時間の標準的な勤務時間の人に比べて急性心筋梗塞を発症するリスクが1・6倍になるとする大規模調査結果を、国立がん研究センターや大阪大のチームが14日、発表した。特に会社員や50歳以上の人が長時間労働の影響が出やすいとしている。

 長時間労働と急性心筋梗塞の関係を指摘した日本での本格的な調査は初。疲労回復が不十分になったり、精神的ストレスが増加したりすることが原因とみられる。(中略)

リスクを高めるとされる喫煙習慣や睡眠時間などの要因で差が出ないように調整し、勤務時間との関係を分析

11時間超勤務で心筋梗塞増 リスク1・6倍に - 産経ニュー

https://www.sankei.com/life/news/190315/lif1903150002-n1.html

この研究がすごいのは働きすぎが死に近づくという当たり前の考えを証明してみせたことなのですが、評価されるべきはその手法です。他のリスクファクターである喫煙や睡眠時間などを除外して純粋に労働時間と心筋梗塞の相関性を導いたことにあります。

労働時間は11時間/日以上が危ない

通常の労働時間はサブロク協定により週40時間とすると8時間/日を5日間の計算です。
1日の労働時間が11時間ならば3時間の残業をすることになります。これは週15時間の時間外労働になります。月間では60時間。
つまり心筋梗塞1.6倍のボーダーは残業月60時間といえますね。

ちなみに過労死ラインは80時間(月に20日出勤とすると、1日4時間以上の残業・12時間労働)。今回の調査結果は過労死を裏付けるに近いものになっていますね。

50代の会社員

対象を50代の会社員としていますが、あくまで私の感覚からして50~60代から心筋梗塞の患者さんが運ばれてきている印象ですね。
報道によると原因としてストレスや疲労の蓄積とありますが、サラリーマンで50代といえばもっとも心労の絶えない世代ですよね。会社では管理職、家庭では子供の進学や就職、結婚など公私ともに心身に負担がかかる年代だと思います。そりゃストレスが生涯でもっとも多くて当然でしょう。

心筋梗塞超簡単な流れ

とある瞬間に胸が痛くなって救急車呼んで心電図取ったら異常波形でカテーテル室直行。造影検査で血管が詰まっているとそのまま緊急オペ(PCI)に突入というパターンですね。文字通り命にかかわります。

カテ室といってもみなさんが想像する手術室に近いです。生死の狭間に患者さんはいるわけですから、心臓の手術は緊迫感が違います。実際あちらの世界に行って帰ってこない人もたくさんいます。私は心筋梗塞は絶対なりたくない。もちろん脳血管障害もですが。

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医療従事者だがサラリーマンの私が思うこと

労働は善か悪か

この調査結果をみると、サラリーマンは自分の命と引き換えにカネをもらっているのではないかと疑ってしまいます。言い方は悪いですが、自分の命を売ってますよね。

では誰に?

ここが問題で、医者や弁護士、一部の政治家そして自営業の人たちなら世のため人のため、そして自分のために働いているのです。そこには社会貢献もありますし、高い理想もあります。もしこの志半ばで命が断たれようとも悔いはないはずです。

ではサラリーマンではどうでしょうか。

会社員が残業して自分の命を削って働いても喜ぶのは誰ですか?会社及び社長、株主だと思うのです。もちろん会社を通して自己実現や社会貢献を視野に入れている人なら別ですが、そうじゃない人が大半ですよね。

今もし過労がたたって死んでも後悔しませんか?

する!と思うなら働き方を考えた方がいいと思いますね、余計なお世話ですが。

命あっての物種というのはまさにそうです。給料がいいという理由でモーレツ社員(死語)になったところで、カネと引き換えに余生を売ってるのが証明された今何が大切か一度考えるいい機会だと思います。

先輩が心筋梗塞で死んだ

仕事に心血を注ぎ、日々業務改善に努める熱い先輩が30代で亡くなりました。心筋梗塞でした。まだまだ教えてほしいことがたくさんありました。

その先輩も睡眠はほとんどせずに仕事に打ち込んでいましたね。奥さんと子供を残して亡くなると“人生とは”“仕事とは”と考えずにはいられません。

私が思ったこと

そんなこともあって私はほどほどに生きようと思いました。

連日、野戦病院で救急対応もしましたが医者ではなくコメディカルの人間がいくら頑張ってもたかが知れてると思ったのも確かです。(もちろん情熱を持ってものすごい仕事をする医療職の方もいます。そういう同業者のおかげで助かる命もあります。頭が下がります。)

精神的にも肉体的にもツラかったですが薄給だったので「自分の命理事長に売ってるなぁ」という感覚は常にありました笑 医療職ですがサラリーマンですからね。医師とは違って裁量権もありませんし開業もできません。

そして転職を決意。時間も増えブログを始めました。現在、ストレスほぼフリーな環境で過ごしています。もちろん色々と犠牲にしましたが。ま、そんな感じでぬるっと過ごしています。自分と家族のために生きるのも悪くないかなと。

まとめ 

一体、なんのために働くのか。何を犠牲に働いているのか。考えるいいきっかけになれば幸いです。

今では早期退職で悠々自適な生活を送るのも恥ずかしくはありません。昭和の昔では非国民的な扱いを受けた生き方も尊重されています。命を本当に削って働いている方は死を意識して考えてほしいです。社の利益のために孫の顔が見られなくなっても化けて出てこないでくださいね。

 時代は変わりますね。

24時間働けますか?働いたら死にます。

5時から男も死に近づきます。

 

それはそうと、年間休日40日・毎日サビ残3時間超の青色縦縞コンビニで働いている地元の友人kよ。お前死ぬぞ!!!

年間休日40日ってハロワで見たら華麗にスルーするレベルですな。

 

今日もよた話に付き合ってくださりありがとうございました。